ほくとくんと出会ったのは、2017年7月だった。妻が「猫と暮らしたい」と、保護団のホームページを見始めたことがきっかけだ。それから、譲渡会に行き、そののんびりとした佇まいに目を惹かれ、僕が保護団体に連絡を取り、ほくとくんを引き取ることになった。もう三年も前で記憶が定かではないけれど、だいたい流れはこんな感じだった。
保護団体のホームページで譲渡会の日程を確認。
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譲渡会へ行く。
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メールで「ほくとくんを飼ってみたいです」という旨の連絡をする。
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保護団体の担当者よりいくつかの質問のメール(4回のメールのやりとりがあった)。質問やお願いの内容は以下の通り。
【1回目】
①家族構成と職業。
②家が賃貸か自己所有か。
③居住の年数と引越しの可能性。
④間取りと平米数。
⑤ほくとくんを飼おうと思った理由。
⑥今までに猫を飼ったことがあるかどうか。
⑦連絡が可能な時間帯。
【2回目】
①転勤した場合も飼い続けることが可能かどうか。
②猫アレルギーについて(このメールの後、病院で猫アレルギーの検査をした)。
③子どもに猫アレルギーが出た場合について。
④ほくとくんが主にいる場所について。
⑤ほくとくんだけの留守番の時間はどのくらいか。
⑥近隣にある動物病院について。
【3回目】
①脱走防止策について。
②避妊去勢、毎年のワクチン、ノミダニ予防、フィラリア予防について。
③旅行などで出かける際はどうするか。
④猫がよくする行動(トイレに入った後の足でテーブルに乗る、柱やソファーで爪を研ぐ、人の食事を拝借する、カーテンに登る、電気のコードをかじる)にどのように対処するか。
⑤トイレを失敗した場合、どのように対処するか。
⑥子猫のため、エイズ・白血病の検査未実施(母猫は陰性)でも了承できるか。
【4回目】
①家の中で飼うこと(リードをつけての散歩、抱っこでの散歩もだめ)。
②生後六ヶ月をめどに去勢手術を実施すること。
③譲渡時の負担金(ワクチン接種代、飼養費の一部でだいたい7000円ほど)。
④子猫の2回目のワクチン接種と、その後年1回のワクチン接種をすること。
⑤こちらからお見合い先へ出向いて行くこと。
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お見合い(1週間飼ってみて最終的な判断をする)。
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1週間ほど経った頃、電話で連絡が来たので「飼います」と伝える。
その頃まだ生後3ヶ月だったほくとくんは、真っ白な毛並みが綺麗な子猫だった。お見合い先で引き取ったその足で、ホームセンターでトイレや砂、ご飯を買って、家に帰った。
始めは、どんなふうに接すれば良いかわからなかったけれど、その日の夜から人懐っこく、仕事をしている僕の膝の上に乗ってきて、猫の可愛さに、ほっとした気持ちがしたことを憶えている。あれから早いもので3年が経とうとしている。ほくとくんは今年の4月で3歳になった。人間で言うと20代半ばくらいだろうか。もうすっかり大人の猫さんとして、相変わらず膝の上に登ってきては仕事の邪魔をしている。のんびりな性格は現在も変わらず、その姿に、あの頃の小さな頃の面影が残っている。
現在のほくとくん(3歳)