最近雨の日が続いている。雨の日になると、特に、ほくとくんが近づいてくるような気がする。雨の日は寒い、日向もない。ほくとくんも、肌寒く感じているのかなあと思う。雨がしとしと降る窓辺に近寄って、窓の外を見つめるほくとくん。彼は、外の世界を自由に走り回ったことがない。生まれた場所がある人の家の庭で、生まれてすぐに保護された。生まれてすぐから、人間に愛され、育ってきた猫だ。子猫の時に、人間との関係がうまくいかないと、その後、人間嫌いになる猫もいると聞いたことがある。その点、ほくとくんは、人間である私と一緒にいるのは、すごく自然そうである。小さいころ、愛情を持って育ててくれた方がいるゆえの姿だろう。雨になると、外で生活をしている猫はどんなふうに過ごしているのかと考える。どこかで雨宿りしているのだろうか。ほくとくんは、雨でも晴れでも幸せそうに毎日を過ごしている。すべての猫と一緒に暮らすことはできないけれど、ほくとくんと出逢うことができたことに感謝し、ほくとくんを大切にしようと思う。寒い日が続くと、そんなことを考える。ほくとくんは今日もいつの間にか、僕たち家族の近くに来て、丸くなって眠っている。手で触ると、驚くほど優しいあたたかさを感じる。可愛いので指でつんつんしていると、ガブッとひと噛まれすることもある。そして、彼はあくびをしてまた眠る。
 雨とは直接的には関係がないけれど、ほくとくんは水に濡れることが嫌いだ。小さい頃に、お風呂にいれなかったので、現在のところ、ケージの中でそそうをした時の2回と、走り回ってお風呂に自分から飛び込んでいった1回の合計3回ほどが、彼が全身を水に濡らした経験だ。そそうをし、体を洗うときは本当に大変で、全力で爪を立ててその場から逃げようとする。ドライヤーで乾かそうとすると、その音が嫌いで、乾かすこちら側も申し訳ない思いがする。お風呂に入っている猫の動画とかを見ると、ああ、ほくとくんももっとお風呂に慣れさせておけば良かった・・・と思うこともしばしば。それでいて、ほとんどお風呂に入らないにも関わらず、嫌な匂いがしないのも不思議なところだ。でもたまには全身を洗いたいな、とも思う。お風呂嫌いなので(お風呂では楽しい思い出がないので)、お風呂に連れていくだけで、悲鳴のような声を出し、逃げていく。ある夜、お風呂の方からぴちゃぴちゃ不思議な音がした。何事か!?とお風呂へ行ったら、ほくとくんがお風呂場から逃走して行った。水を飲んでいたのである。飲むのはいいんか〜い!と思った瞬間であった。まあ、強制的に連れていかれるのは誰だっていやだよね。お風呂はほくとくんにとって水を得る場所。でも衛生的ではないので、お風呂の扉は閉めました。雨と水とほくとくんのお話。そんな感じで、今日もほくとくんの日常は続いていく。すべての猫が幸せであるように。

お風呂には入りませぬ。箱には入るけれども。

投稿者

pokilog

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